昇進したいワーママへ:周囲に明確な意思表示をしていますか?

「昇進」は、多くのワーママにとっての普遍的なテーマではないでしょうか。

特に出産前まで昇進や出世に少なからずモチベーションを感じてきたワーママにとって、出産後はまるで別世界。

「本当はもっと仕事を頑張りたいのに、これまでと同じように貢献できていない」

「子どもとの時間も十分にとりたい」

…等々、悶々と現状維持を続けているうち、気づけば「マミートラック」に…。

私自身も、出産後しばらくキャリアが低迷し、焦ってばかりの時期がありました。本心では昇進したいし、そのために頑張っているつもりなのに、一向に昇進の話がなく、空回りばかり。

ある時やっと気が付いたのは、「昇進したい!そのためにもっと実力をつけたい!」というシンプルな希望が、周囲に気付かれていなかったことです。それどころか、「子どもが生まれ、キャリアの優先度を落とした人」と見られていたかもしれません。

結果的に、成長機会が減ったり、周囲からの期待値が下がったりして、実力や経験が得られず、昇進の候補者にならなくなってしまっていたのです。

今回は、そんな私の経験を通して気が付いた、「昇進意欲を自分から明確に発信すること」の大切さについてお伝えします。

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目次

日本のワーママは昇進意欲の表明に消極的

特に日本では、多くのワーママが、会社に対していつもどこかに「申し訳ない気持ち」があったりします。

出産前より明らかに稼働や生産性が落ちている、欠席・欠勤・早退が多い、会議時間などを自分の都合に合わせてもらうことが多いなどが理由です。

そして、「それでも働かせてもらえているのだから、これ以上を望むべきではない」とどこかで会社員としてのキャリアに消極的になってしまいます。

私自身もそうでした。産休明けてもフルタイムで、それまでと同じ待遇をいただけている上、子育てとの両立にある程度配慮いただけていました(会社が外資系のため、その辺りの理解やフレキシビリティは元々あったのだと思いますが)。

そんな恵まれた状況だからこそ余計に、社内でのキャリアアップを望む気持ちに正面から向き合うことがしばらく出来ませんでした。

「まずは子育てしながら仕事をする生活を続けられるか」という不安もありました。

慣れてくると、「これ以上望むことはおこがましいのではないか」と遠慮する気持ちも。

もちろん、子どもを産んで、子育てが一番楽しい時間になり、キャリアの優先度が自然と落ちる人もいるでしょう。その結果、ある程度の生活費を確保できれば、会社での昇進や成長はむしろ望まないという人も珍しくないかもしれません。

でも本心では、できればこれからもキャリアを追求したい、と考えているワーママも多いのではないでしょうか。

「ワーママ=キャリアは一旦お休みの人」と勝手に想定される

私自身が経験したことですが、自分のキャリアに関する希望は、(特に子持ち女性の場合)自分で明確に発信しないと周囲に伝わらないです。

頑張って結果を出していれば、それまで通り認めてもらえるだろう、という想定は、残念ながら期待外れに終わることが多いです。

仮に出産前までバリバリやっていて、周りにも「あの人はキャリア志向だ」と思われていた女性でも、子どもを持つと「キャリアは一旦お休みなのかな?」と勝手に想定されたりします。

必ずしも会社側の悪意や、子持ち女性への理解不足だけによるものではありません。

職場で暖かく支援してくれていた上司が、思いやりや配慮からそうしているケースも多いのです。

自分では、密かに昇進を目指して頑張っているつもりでも、周りはその意志に気づいていないので、そのつもりであなたに仕事を任せていません

あなたは自分の成長や実力を証明しようと取り組んでいても、周囲はそもそも「この人は昇進させるべきかどうか」という目で見ていないことが多々あるのです。

結果的に、気づくといわゆる「マミートラック」に行きそうな自分に気づき、焦るわけですね。

私の場合は、そのような悶々とした日々を一定期間過ごしたのち、上記のような状況に陥っていることに気づいたわけです。

勝手に気づいたというより、職場で上の方の人たちと交わす会話の中で、「あれ、もしかして私に昇進意欲があると思われていない?」と思うことが何度もあったからです。

例えば、「もし将来昇進を目指す場合は…」とか「出来ないかもって思わないでチャレンジしてみると良いかも」等、私が現在昇進に消極的であることが前提かのようなフレーズを多く聞きました。

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自分から言葉で意志を表明しないと周囲には伝わらない

自分では、何気なく昇進への意欲を示してきたつもりだったのに、そのギャップに気づいた時は愕然としました。今まで闇雲に頑張ってきた時間は一体なんだったのか、と。

振り返ると確かに、「私はいついつまでに昇進したいです」と誰かに言葉で伝えたことは、ほとんどなかったように思います。

そもそも、外資系企業といえども、(少なくても私は)元々昇進意欲をあまり剥き出しにするタイプではありませんでした。そこまで自分に自身ないですし。

ただそれまでは、自分で言わなくても、「仕事を頑張っている人=昇進したい人」という暗黙の想定があったので、自分から剥き出しにする必要もありませんでした。

ワーママは逆で、今の日本においては下手すると「キャリアは二の次の人」との想定をされがちです。だからこそ、自分の希望を言葉で発信することはとても大事です。「一度だけ、一人にだけ」、ではなく、「いろいろな場面で、いろいろな人に」、です。

単に「昇進したい人」ではなく「成長意志のある人」と認識されることが重要

もちろん、実力がないのに昇進意欲をギラギラ剥き出しにするのが良い、というわけではありません。

実力がないのに「昇進させろ」というのは、組織内の士気の低下にもつながり、女性活躍問題になるとよく議論されますよね(ただし女性に対するアファーマティブ・アクションが有効なケースもあると思ってます)

重要なのは、「これからも社内でのキャリアアップを目指して実力を付けていく意志がある人」として広く認識されることです。

成長のための機会やコーチングを適切に得ることこそ、ワーママが社内でのキャリアを諦めず前進し続けられる第一歩です。

まとめ

「会社に対する申し訳ない気持ち」から、昇進・昇格・出世に対して消極的になるワーママは多いのではないでしょうか。

しかし本心では、出産前と同じペースでなくても、昇進していきたい、と考える人も多いはず。

そんな成長意欲を自分から明確に発信しないと、「ワーママ=キャリアは一旦お休みの人」と勝手に想定されてしまい、気づくと「マミートラック」にはまってしまいます。

まずは機会あるごとに周囲に対して言葉で明確に意志を表明し、「働き方に制約はあるけれど、その中でも成長し続け昇進もしたい」人だという認識を持ってもらうことが大切です。

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