ワーママの昇進ロードマップ:境遇と能力は別問題だと理解してもらおう

お仕事

ワーママが昇進に消極的だったり、昇進意欲の表明が不十分であったりするために、育休復職後のモヤモヤ期が長引くことを前回の記事でお話しました。

昇進したいワーママへ:周囲に明確な意思表示をしていますか?
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それでは、昇進意欲を自覚し周囲に発信し始めたら、具体的にどのようなステップでキャリアアップに取り組めば良いのでしょうか。

それには、自分だけで取り組まず、社内の先輩・上司も巻き込んで、具体的な行動やステップを明確にし、道筋を描いていくというプロセスが重要です。

ワーママの職場でのやりづらさや孤独は、当事者個人の問題として処理されがちです。しかし、貴重な経営資源の活用や発展の問題であると考えれば、子持ち女性が主体的に周囲を巻き込んで成長に取り組む行為はむしろ歓迎すべきなのです。

私自身や周囲のキャリア系ママの経験を踏まえ、育休復帰後の周囲を巻き込んだキャリア形成の重要性について、まとめています。

ワーママは他の人と同じ目標に対して違うアプローチが必要

前回の記事でも述べましたが、ワーママが昇進意欲を持ち周囲に表明することは、「実力がないのにポジションだけ欲しがる」ということとは違います。

人材という貴重な経営資源が、自らの意志で上を目指して努力することは、企業にとって本来は歓迎すべきことであり、それに協力することは経営努力の一環です。

それが故、ある程度体系が整っている会社であれば、昇進や評価基準が明文化されており、それに照らし合わせた評価面談などが行われているはずです(少なくとも表向きは。制度運用の巧拙は企業・上司により幅がらるかと思いますが)。

育児中・介護中等、他の社員と同じような働き方が難しいライフステージにいる社員が、規定の評価基準に達するためには、他の社員とは少し異なるプロセスや工夫が必要です。

他の人と同じ目標に違うアプローチで到達するため会社に協力してもらう、という考え方です。

親身になってくれる先輩・上司と道筋を描く

本題ですが、ワーママが組織内のキャリア・ラダー(昇進のはしご)を登るには、あなたの業界におけるキャリアや社内の景色を、あなたより鮮明に見えている人と課題を共有することが重要です。(「あなたの問題」から「私たちの問題」へ)

そのような人を社内で数人見つけ、あなたの昇進に向けた具体的な道筋やストーリーを一緒に考えてもらいましょう

本来は、いわゆる「メンター」的な人が社内にいることが理想的です(メンター制度が機能していてあなたとの関係性が良いのであれば、制度上のメンターも活用しましょう)。

人物像としては、必ずしも自分と同じように子育て経験のある女性でなくても構いません。

以前から何らかの接点があったり一緒に仕事をしたりして、自分との間に一定の信頼関係が構築されている相手が望ましいです。

その上で、組織の中で自分より上の職位にあって、社歴・経歴の長い人が良いでしょう。

その理由は、業務や専門性があなたよりハイレベルであることだけではありません。社内の事情や政治などについてあなたより鮮明に把握している人から、アドバイスをもらうことが大切です。

子育て中の昇進出来ない苦しい時期に力を与えてくれた本
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目標に向けた具体的なアクションを特定する

味方になってくれる人を見つけたら、今の実力と求められている実力の差分がどこにあるのかを一緒に特定します。それは、職業特性によりスキル的なことかもしれませんし、実績的なことかもしれません。社内政治的なことである場合もあるでしょう。

いずれにしても、あなたよりもキャリアに関する景色がよく見えている人に整理を手伝ってもらうことが必要です。

その上で、足りないことを補うために必要なアクションを特定します。

どのような仕事を積極的に担当していけば良いのか?どのような役割で、自分の能力を証明すれば良いのか?誰に、どのようなコミュニケーションをとっていけば良いのか?等々…

ここまでは、通常のキャリア相談や人事面談などと同じです。

「能力の問題」と「境遇の問題」を明確に区別しコミュニケーションする

ワーママにとって、重要なのはここからです。

必要なアクションを特定したら、ワーママだからこその「障害」を明確にし、回避・克服の方法もセットで考えておきます。

例えば、今の部署ではXXの実績をもっと積まないと上には行けないけど、XX案件は18時以降の打ち合わせが多く、対応が難しい、等。

個々の「障害」に対する有効な打ち手は、職場の状況により様々ですので、機械的に導き出せるものではありません。

しかし大事なことは、あなたの「能力の問題」と「境遇の問題」を、他人の目から明確に区別できるようにすることです。そして、「境遇の問題」が何らかの形で回避できれば、あなたも能力を伸ばし、組織の戦力として更にパワーアップしていける&その意志がある、ということを周囲が理解することです。

ここで重要なのは、ワーママの一般論ではなく、あなた固有の状況を踏まえた難しさをきちんと伝えることです。

なぜなら、周知の通り、ワーママといえどもその境遇は十人十色です。

子供の年齢、健康、祖父母からの支援、夫の勤務形態、家事育児分担状況等々…、多数の要素により、ワーママとしての具体的な「難しさ」は形成されます。

あなたのとって、次の目標に到達するためのアクションを難しくさせるものは具体的に何なのか。

あなたからそれを明確に発信しなければ、すぐに一般論で決めつけられ、気づけば「マミートラック」かもしれません(悪気はなくても子育てしたことのないおじさんばかりの組織は特に)。

協力してくれる先輩・上司と定期的なチェックを行う

アクションや障害(&できれば回避オプション)を特定し、ロードマップを描けたら、日々の業務の中で遂行していくのみです。

協力してくれている先輩・上司とは、定期的に会話し、進捗の報告と必要に応じて相談をしましょう。

本人は焦るが故に視野が狭くなりがちですが、客観的に進捗や状況を評価してもらえるかもしれません。状況によっては、軌道修正や戦略の転換が必要になるでしょう。

結果的にうまくいかなくてもキャリアの舵取りには必要なプロセス

これらのプロセスを試しても、職場や上司の特性によりうまく巻き込めなかったり、結果につながらなかったりすることもあるかもしれません。

しかし、自分の中で現状とあるべき姿のギャップを明確にし、周囲に伝える努力や工夫をすること自体が、キャリアの舵取りを行う上でとても重要なのではないでしょうか。

私自身や周囲の事例を見ていると、細部やスピード感は異なれ、出産後もこうしたアプローチで組織内のキャリア・ラダーを登っているように思います。

まとめ

会社員の女性にとって、育休復帰後のキャリアは常に悩ましい問題です。

昇進意欲があるのであれば、自分だけで悶々とせず、社内で「メンター」を探して一緒に具体的な道筋を描いていきましょう。

子育てしながら仕事でも目標を持って実力アップに取り組む姿そのものが、これから出産を考える女性社員のロールモデルになり、周囲からの応援も得られるかもしれません。

そして、「女性活躍推進」の社会的要請に直面する企業の上層部が、徐々にでも意識を変えるきっかけになることもあるでしょう。

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