出産後、昇進出来ない辛い時期の話《回顧録》

産後に仕事に復帰し、子育てに仕事に超多忙な日々を頑張っても、なかなか思うように昇進出来ず悩むワーママは多いと思います。

私も出産して職場復帰後、数年間はスムーズに管理職になれず、本当に辛い日々を過ごしました。

同僚や自分が指導した後輩にも抜かれ、どんどん遅れをとる自分に焦りと劣等感で押しつぶされそうになりました。

そんな時に、同じような人はいないものか、どうやって乗り越えているんだろうとよく検索していたので、私自身も、そのときの気持ちを記しておこうと思います。

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目次

育児の日々で仕事のスキルを上げていくこと自体が難しい

今のポジションで成果を出すことに一杯で、次のステージに向けた成長スピードがどうしても遅くなってしまう…

仕事内容や職場のカルチャーによっても昇進出来ない理由は様々です。

「勤務時間が他の人より短いから」という日本企業にありがちな理由の場合は、「仕事の質や成果で評価して!」と言いたくなるでしょう。

私は外資系企業に勤めているので、元々勤務時間で給料や評価が決まることはなく(年俸制)、ワーママである故の理不尽な理由で昇進出来ないということはありませんでした。

しかし、「仕事の質や成果」で判断されることも、ワーママとしての自分にはとても厳しいものがありました。

私の場合、今の仕事に求められるスキルやパフォーマンスは100%満たしており評価も高いが、次のステージで求められるスキルや能力をもっと示さないといけない、と指摘されていました。

指摘内容自体が間違っていなくても、その足りないスキルを身につけるための時間とエネルギーを捻出することは、ワーママにとってはたやすいことではありません。というか、ほぼ無理。

子持ちで毎日激務をこなしていると、今のステージに求められる役割を果たし高い評価を得ることに、すでに相当な働き方の工夫や日々の消耗を伴います。

自分が倒れたら終わりなので、健康にも気を遣い、むやみに睡眠時間を削ることはしないし、すべきでもない。

だから、次のステージに行くための追加的な努力は、なるべくしようと思うけれどどうしても亀の歩みになります。

通常よりも何倍もの重しを付けて、トレーニングを続けるみたいなものですよね。横目で、後輩や同僚がすいすいと進んで行くのが目に入るから、精神的にもとても辛い。

この時期の辛さは気持ちの問題が大きい

それでも、高みを目指したい気持ちは、届かないだけにむしろ強まる一方です。

毎日早朝から深夜まで、育児と仕事で慌ただしく、土日も育児はあるのでゆっくり出来ない。その生活を、復職後数年間続けるだけでもしんどい。

昇進を目指すことはやっぱり一つの大きなモチベーションになるので、なかなかそこに到達出来ないと、疲労感だけが蓄積され、もう何のためにどこに向かっているのかもわからなくなります。

「ああ、だから皆、キャリアを諦めちゃうんだな…」、と実感する毎日でした。

ネットで検索しても、「だから私もキャリアを諦めた」「子どもを産んだら母親としての役割を最優先にすべき」「自分のキャリアが気になるうちは子どもを産むべきではない」といった声が目に入ります。

そして自分も、何度も何度も、辞めることやキャリアチェンジを考えました。

もう少しハードルの低い仕事、ゆっくりな仕事に変えようかな、とも思いました。

でも、ここまでやってきて、ここで辞めたら、今の仕事にやりきった感を感じられない。後で後悔するかもしれない。

今ほど高い給与の仕事はあんまりないから、転職による収入減も覚悟しなければいけない(特に育児中は)。

でも、思うように成果が出ず、焦りや悲しみばかりが募っていく…。

「こんなに犠牲にして頑張ってるのに、認められない」

「子持ちの男性はどんどん昇進しているのに、自分は出来ない」

「独身の後輩にどんどん抜かれていく」

ずっとぐるぐるしていました。

自分は、次のステージで求められる役割を安定的にこなすだけのスキルが認められていないから、仕方がないことはわかるんですよね。

転職するにしても、新しい環境にいけば、最初は周りからの信頼を得るため、古巣よりさらに頑張らないといけないかもしれません。

もうどこを向いても、八方塞がりな気がして、とにかく落ち込み泣くばかり

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人と比べることを辞めないとどこまでも辛くなる

「誰が自分より先を走っているか」に一喜一憂していたらキリがない

ワーママが昇進出来ない辛い時期に、更に辛くなってしまうのは、人と比べてしまうからなんですよね。

私自身も、意味がないことはわかっていながら、独身者や子どものいない人と比べることが辞められず、落ち込みの底なし沼にはまっていました。

「あの人は何歳でどのポジションについている…」

「ここまで自分の方が早く来たのに、追い抜かれてしまった…」

「私は今年XX歳なのに、まだこんなポジションで足踏みしている…」

より最悪な気持ちになるのは、同じように子持ちなのに昇進している女性がいる場合です。

「やっぱり自分の能力がないからなんだ」

「向いてないから辞めた方が良いのかも」

だけど、人それぞれ取り巻く状況が全く違うんですよね。

その人は、もともと能力があったかもしれないけど、実家が近くで親からのフルサポートが受けられるのかもしれません。

子育てを完全に外注していて、子どもとの時間はほとんど取れていないかもしれません。

昇進出来ないのは、単に自分の能力が低いせいだと思ってしまうと、ネガティブなループから抜け出すことが出来なくなってしまいます。

復職後、スムーズに昇進出来る人もいるでしょうし、その方がモチベーションが続きやすいのは当然です。

でも、そうでなかったとしても、絶望しない、人と比べすぎない、何のために頑張りたいのか自分を見つめ直すことがとても大事なんだと思います。

キャリアを頑張りたい女性にとって、これは本当に言うは易しで、なかなか難しいことなのですが…。

ゆっくりな歩みでも続けていくしか答えがない

ゆっくりでも歩みを止めない

同じように、出産後もキャリアを追求している友人や先輩と話をすることもありましたが、皆同じような悩みを抱えており、共感はしてくれるものの、具体的な解決策はない、というのが結論でした。

我が家は、家事代行等を活用して、家事の負担は極力減らしているし、夫とも可能な限り分担していました。

子どもと直接接する部分はなるべく外注したくなかったので、ベビーシッターはあまり多用していませんでしたが、必要なときや病気のときは利用していました。

出来る限り生活の工夫はしていたので、これ以上飛躍的に効率化出来る部分が少なかったのです。

なので、この時期の辛さは、「とにかく仕事を続けてやり過ごす」ことしかないのだと考えるに至りました。

完全に辞めてしまわなければ、徐々にでもスキルアップはするし、周りが認めてくれたり成果を出せるチャンスに遭遇できるからです。

それには、自分一人で辛さを抱え込むのではなく、職場の信頼出来る上司にも自分の状況や気持ちを共有し、一緒に今後のキャリアプランを考えてもらうことがとても大事だと実感しました。

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まとめ

キャリアを追い求める母親に対する意見や考え方は人それぞれですが、仕事でしか実感出来ない成長や成果を求めることが、イキイキと生きて行くために必要な女性はいます。私もそうです。

このタイプの女性は多分、仕事が充実することで子育てもより楽しめるし、子どもにハッピーなママの姿を見せることが出来ると思うんです。

逆に歩みを止めてしまうと、その瞬間は楽になれるかもしれないけれど、余計に元気が無くなっていくかもしれません。

極端に子どもがおざなりにされるようなことがなければ、子育てとの向き合い方は人それぞれなので、自分にとって一番納得のいくバランスを考えながら、歩み続けることしか、道は開けないのかも、というのが、苦しみながらも私が拠り所にしていた答えでした。

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